この記事はこんな方にオススメです。
- 効率よくダイエットをしたい
- 有酸素運動をしているけど効果が出ていない
- 有酸素運動がすぐ疲れてしまい続かない
ダイエットといえば、食事と運動の両方からアプローチする必要があります。
痩せるために有酸素運動(ウォーキングやジョギング)をするという方も少なくないのではないでしょうか?
しかしやみくもに有酸素運動をしても、やり方によっては頑張っているのに効果が出にくくなってしまうパターンもあるんです。
もちろんやらないよりは効率は上がりますが、どうせやるなら効率よくダイエットしたいですよね?
この記事では有酸素運動によるダイエットの効率をアップさせる指標のRPEと心拍数をご紹介します!
ダイエットに適した心拍数計算ツールはこちらからどうぞ!
痩せるためにはちょっとだけきつい有酸素運動にしておく!
痩せるために有酸素運動をする際にはちょっとだけキツイくらいの運動強度にしておきましょう。
これはなぜかというと、きつすぎてしまうと有酸素運動ではなく無酸素運動になってしまうからです。
有酸素運動と無酸素運動では使われるエネルギーが違ってきます。
運動時のエネルギーとしての糖および脂質
伏木ら 食事と運動 ネスレ科学振興会監修 より筆者作成
- 有酸素運動では脂肪と糖質が約半々程度使われる
- 無酸素運動では主に糖質が使われる
このように運動の内容によって使われるエネルギーの割合が違います。
赤いエリアの上の方はあまり運動トレーニングをしていない人、下の方はよくトレーニングしている人のデータだよ。
意外と勘違いしてしまいがちなのが、有酸素運動をしているから糖質は使われない。というものです。
前述の通り、有酸素運動でも糖質の利用は50%と決して低くはありません。
きつい運動をした方が、脂肪がよく燃やせるのかと思ってた!
でもこれを見ると、運動が楽な方が脂肪を燃やせるってこと?
確かにグラフだけを見るとそう感じるかもしれないけど、消費カロリーは少なくなってしまうからある程度きつさは必要になってくるよ。
先程のグラフは、使用エネルギーの割合になりますので消費カロリーが少ない楽な運動は脂肪の使用量も少なくなってしまうので注意が必要です。
最も効率が良いのは運動強度が60%付近となるので、体脂肪を減らしたいという方はその運動強度で身体を動かせると良いですよ。
逆にそれ以上運動強度を高めてしまうと、脂肪の使用割合が減ってしまうので注意です。
- 脂肪を燃やすために最も効率が良いのは60%の運動強度
- 60%を超えると脂肪の消費割合が下がってくる
運動強度60%って言われてもどれくらいでやったらいいかわからないよ…
運動強度の簡単な確かめ方があるから次はそれを紹介するね。
運動強度の確かめ方
ここまで運動強度という単語が何度か出ておりますが、なんとなく雰囲気はわかるけどどういう意味なの?という方もいらっしゃると思います。
運動強度は、運動時の負荷やきつさに相当します。運動強度の表し方には、「METs(メッツ)」、「心拍数」、「自覚的運動強度(RPE)」があります。
健康長寿ネット 運動強度とは より抜粋
この中でも手ごろにできる運動強度の確かめ方である
- 自覚的運動強度(RPE)
- 心拍数
この2種類を説明していきます。
METsも非常にわかりやすい指標なんだけど各動作の係数を調べる必要があるのと、計算をする手間があるよ。
自覚的運動強度(RPE)
自覚的運動強度(RPE)とは、運動時の主観的負担度を数字で表したものです。
6~20の数字で表され、自身が今の運動がどれくらいのきつさなのか上記の表があればすぐにわかるという優れものです。
またスケールの数字を10倍するとほぼ心拍数になるという工夫がされています。
上記の表の赤枠部分である楽である~ややきついという範囲で運動することで脂肪を燃やす効率が上げられますよ。
しかしこの自覚的運動強度のデメリットは、人によってきつさの度合いが違うため狙っている運動強度と一致していない可能性があるという点が挙げられます。
正確さでは少し弱いけど、簡単にできるから普段運動するときに意識してみると良いよ。
心拍数
前述した自覚的運動強度でも少し記載してありますが、心拍数を目安にすることである程度正確に運動強度の測定が可能です。
まず心拍数を指標として利用するにあたり、安静時心拍数を出す必要があります。
安静時心拍数がわかったら次は最大心拍数を出しましょう。
最大心拍数「最大心拍数=220-年齢」
ここは年齢で引くだけなので簡単ですね。
安静時心拍数と最大心拍数がわかるといよいよ目標の心拍数を計算しましょう。
運動強度が60%の時の心拍数をここで計算するよ。
計算方法は2種類あるからどちらか使ってみよう。
- 目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×目標運動強度(%)+安静時心拍数
- 運動強度(%)=(運動時心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数–安静時心拍数)×100
どちらかで求めることができます。
高齢者の場合は、「最大心拍数=207-(年齢×0.7)」の式を用いる方法もあります。
例:55歳女性の場合 安静時心拍数65拍/分
最大心拍数 165拍/分=220-55(年齢)
目標心拍数 125拍/分=(165-65)×目標運動強度(60%)+65
運動強度70% =(135-65)÷(165–65)×100
この55歳女性の場合は125拍/分~135拍/分の間の心拍数で有酸素運動をすると最も効率よく脂肪燃焼をさせてトレーニングすることができます。
計算が面倒だ!!!笑
計算が面倒な人はここから自動計算ツールに飛べるよ。
一度計算をしないと正確な数値は出ないけど、計算してしまえばある程度の期間はその数字を目標に運動することができるね。
心拍数が落ちてきたら、身体がその運動に慣れてきたってことね。
そうなったら少しずつ負荷も上げていこう。
有酸素運動はどれくらいの時間やればいいの?
ここまで脂肪を燃やすための運動強度について解説してきましたが、みなさんは有酸素運動をどれくらいの時間やる必要があるかご存じでしょうか?
ある程度の時間をやるべきだとはわかっているけど、具体的にはどれくらいやればよいかわからないという方もいらっしゃると思います。
有酸素運動は20分以上やらないと効果がないって聞いたことがある!
本当なのかな?
栄養科学シリーズ 運動・スポーツ栄養学 第4版
3.5脂質の役割 B.運動時における脂質代謝 図3.13 運動時間の経過に伴うエネルギー源の推移
より筆者作成
上記のグラフを見ると、30分くらいから筋肉グリコーゲン(糖質)と遊離脂肪酸(体脂肪)の使用率が逆転しています。
体脂肪を効率よく燃焼させたい場合は、30分以上は有酸素運動をする必要があるということがわかると思います。
なぜ時間差があるかというと、脂肪を燃やすためにはある程度の酸素量が必要とされるため使うまで時間がかかるんだ。
逆に糖質は少ない酸素量で使用が可能だけど、身体に貯まっている量がそこまで多くないから比較的すぐに使い切ってしまうんだ。
目標心拍数自動計算ツール!
ここまでの解説でどれくらいの運動強度でどれくらいの時間続ければよいのかがわかったと思います。
しかし改めて計算するとなると、電卓を出して計算するのも面倒だと思いますので自動計算ツールをご用意いたしました!
こちらから目標の運動強度・年齢・安静時心拍数を打ち込むことで自動計算される優れものです。
ぜひ活用してください!
まとめ
体脂肪を効率よく燃やすために
- ややきつい運動(運動強度60%)までとどめておく。
運動強度が上がってくると体脂肪の利用が少なくなってしまう。 - 運動強度を把握するためにRPEか心拍数を利用する。
適当に動くのではなく目安を把握することで効率が上がる。 - 有酸素運動は30分以上続けて行うことで体脂肪の使用率が上がる。
運動を開始した直後は糖質の利用が多く、30分を超えると体脂肪の利用が多くなる。
安静時心拍数なんて計ったことがないという方は、スマートウォッチを使うのはどうでしょうか?
有酸素運動中にリアルタイムで心拍数の測定もできるし、時間も測定できるので非常に便利ですよ。
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